黒谷和紙(公式通販サイト)

2023/01/27 16:00

原材料作りだけでも、1年以上かけてきた和紙作り。
最終回は、『紙漉き』を解説致します。

前回までで、楮の皮を沢山の工程をかけて精錬した「紙素」を冬の水に混ぜて、攪拌します。


沈殿しないように、ネリ(トロロアオイから抽出した粘液)を入れて、更によく攪 拌します。 
水の中で均等に滞留していることで、漉く時に上手く材料を簀(す)にすくいあげ、水を動かして絡める事ができます。


専用の簀桁(紙漉きに使うすだれや木の枠)を使って、一枚ずつ丁寧に漉いていきます。
上下左右、水の流れや体幹を使いながら、紙素が美しく絡まるように動かしていきます。



もし、途中で傷やチリなどがあれば注意深く取り除いて、うつくしい紙にします。


美しく漉くことができたら、水分を除いて、乾燥前の和紙が出来上がりです。




ここから更に乾燥させたり、検品、選別・加工を経て、黒谷和紙 の製品は完成します。
沢山の時間と労力から、美しく強い和紙ができていると自負しております。

今回が最終回の『黒谷和紙ができるまで』
工程を全てご紹介したわけではありませんが、一般の方は普段見ることのできない作業をご覧いただけたのではないかと思います。

長い歴史の伝統工芸を守りながら、また黒谷独自の時間も大切にしつつ、新しい試みも続けてまいりたいと思います。



YouTubeなどでも、黒谷和紙の詳細をご覧いただけます。