2023/01/20 16:00
前回、釜で蒸しあげた楮（こうぞ）。
今回はその皮を剥く『かごへぎ』をご紹介します。
この皮の部分が、黒谷和紙の原材料。
蒸した楮を数本手に取って、株もとの皮を少し剥きます。
数本分の皮を纏めて掴んだら、一気に剥きます。
もう少し寄ったものがこちら。
リズミカルにどんどん皮を剥いていきます。
剥いた皮はある程度まとまったら、纏めて紐で括ります。
『かごむし』『かごへぎ』の作業はある程度まとまった人数で行うので、作業場では談笑しながら、皆で穏やかな空気の中、作業が進みます。
この場所で職人同士の交流を深めたり、先輩から後輩へ口頭での技術の継承が行われていきます。
寒い冬、この時期独特の黒谷の風景です。
纏めた楮の皮は干して、乾燥して保存します。
乾燥した皮がこちら。
次回は、この皮の黒い部分を削って、白い部分だけにしていく『かごそろえ』を解説します。
お楽しみに。
